引用元:glassnode
Exchange Volume Momentumとは、取引所に流入また流出されるビットコインを月間平均量と年間平均量で比較することで、取引所に関連する取引量のマクロトレンドを示した指標です。
- モメンタム:相場の勢いを評価する指標のこと。ここでは、取引所に流入出されるビットコインの勢いを直近1かヶ月と1年間で比較して、取引所に関連する取引量の勢いを示している。
ビットコインが価格上昇するタイミングでは、ビットコイン取引が活発になる傾向があり、取引所の流入や流出が増えている傾向にある。
逆に、ビットコインが価格下落するタイミングでは、ビットコイン取引が閑散になる傾向があり、取引所の流入や流出が減る傾向にある。
そのため、取引所の流入や流出を分析することで、ビットコインの価格サイクルを見極めることに役立てることができます。
ここから、Exchange Volume Momentumの意味と活用法を詳しく解説していきます。
Exchange Volume Momentumの意味と解釈
取引所の流入や流出に関して、直近1ヶ月間に取引所に流入出したビットコインの平均量がグラフの赤線で示されていて、直近1年間に取引所に流入出したビットコインの平均量がグラフの青線で示されています。
分析しやすくするために、赤線が青線を上回っている時期(取引所の流入出が増えている時期)は赤背景にして、青線が赤線を上回っている時期(取引所の流入出が減っている時期)は青背景にするよう、グラフを編集してみます。
このグラフからExchange Volume Momentumについて解釈すると、
- 赤背景の期間の前半〜中盤では、ビットコイン価格が上昇している。
- 赤背景の期間の終盤では、ビットコイン価格が下落している。
- 青背景の期間では、価格の上下は判断しづらい。
ということが分かります。
言い換えると、
- 取引所流入出の月間平均が年間平均に上側に乖離していく時期は、ビットコインの取引が特に活況している時期で、ビットコインの価格も上昇している時期である。
- 取引所流入出の月間平均が年間平均に上側から近づいている時期は、ビットコインの取引の勢いがなくなっていく時期で、ビットコインの価格も下落している時期である。
- 取引所流入出の月間平均が年間平均よりも下にある時期は、ビットコインの取引が閑散としていて、価格動向も読みづらい時期である。
と解釈することもできそうです。
このように、Exchange Volume Momentumは、ビットコインの価格サイクルに対して現状がどのタイミングなのかを理解するのに役立ちます。
Exchange Volume Momentumの活用法
Exchange Volume Momentumの活用法としては、
- 取引所流入出の月間平均量が取引所流入出の年間平均量を超えるタイミング(赤背景の開始時)が買い時
- 取引所流入出の月間平均量が取引所流入出の年間平均量を超えた後、数ヶ月〜1年間の横軸が経過した状態で、月間平均量が年間平均量に対して上乖離が落ち着いてきたタイミング(赤背景の終盤)が売り時
というのが有効だと思います。
この記事を執筆している2023年6月中旬については、取引所流入出の月間平均量が年間平均量に対して下から上に抜けそうなタイミング(赤背景が開始しそうなタイミング)なので、もう少し様子見をしてしっかりと上抜けしそうであれば「買い時」と捉えて良さそうですね。
もちろん、Exchange Volume Momentumの指標だけを参考にして売買判断をするのはリスクがあるので、他の指標と合わせて売買の判断材料とするのがいいでしょう。
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